ルネサンス時代(14〜16世紀)になると、採掘技術の急激な進歩と共に、さまざまな金属が発見されるようになりました。
鉱物学の父とも言われているドイツのアグリコラは、鉱物、冶金学書である著書「デ・レ・メタリカ(金属について)」の中で、当時のヨーロッパでは鉱山用の羅針盤(コンパス)、が使われていたことが書かれています。
それは、坑道を掘削する時に、地下鉱脈がどの方向に走っているのかを知るために使われていたそうです。
今では信じられないことですが、中世のヨーロッパでは、磁石の針が北の方角を向くのは北極星が引き寄せているものだと信じられてきました。
それに異論を唱え、証明した学者がいました。
イギリスのウィリアム・ギルバートです。
1600年に発行した「磁石論」では、実験によって地球自体が大きな磁石の塊だということを証明し、このような占星術的な考え方や迷信を否定しました。
磁鉄鉱(天然磁石)はそもそも地球に自然に存在するもので、方位磁針が地球に反応するのは当然のことと考えたのです。
この書は後のガリレオやニュートンに代表される科学の世紀とも言われる、17世紀の幕開けにふさわしい書物であったと言えるのです。